Androidを買うべきか、iPhoneを買うべきか、冷蔵庫を買うべきか

スーパーの冷凍食品コーナーで、3分間固まっていたことがある。
目の前には、唐揚げが13種類。日清・味の素・テーブルマーク・トップバリュ・セブンプレミアム……まるで異種格闘技戦。
唐揚げに人生の決断を迫られる40秒。なんかもう泣きそうになってきた。
誰か、決めてくれ。
そんな経験、あなたにもありませんか?
どうも、てぃらのです。
ふだんは会社員として、稟議書に捺印し、部長の顔色にレビューをかけ、毎日teamsの通知で心拍数が上がってる、そんな人間です。
スマホを買い替えようと思ったんです。
ふつうの話ですよね。でも、ここから地獄の幕が開いた。
Android vs iPhone
はじめはこうでした。
「Androidって自由そう」
「iPhoneってなんか、かっこいい」
どっちにするか。そうやって迷っていたんです。迷って、迷って、迷いすぎて──
なぜか、ヨドバシで冷蔵庫を見てました。
いや、わかってる。違うって。欲しいのは冷蔵庫じゃなくてスマホだって。
でも、あまりにも選べなさすぎて、なぜか家電コーナーをふらふらとさまよっていたんです。人生の選択に疲れた人間は、とりあえず冷蔵庫を見に行くらしいです。たぶん、涼しいからです。
冷蔵庫コーナーには、平穏があるんですよ。
どの冷蔵庫も、なにも言ってこない。通知も来ないし、OSアップデートもない。ピカピカに磨かれていて、「俺はただ、冷やすことに人生を捧げてます」みたいな顔をしてる。
あれ、なんかもう、その姿勢に惚れかけました。
“冷やす”っていいなぁ。
見れば見るほど、冷蔵庫ってすごいんですよ。 ラップなしでも刺身が乾かないとか、氷がちょっとオシャレな形してるとか、容量もたっぷり。
野菜室がまるで森みたいに湿度管理されてて、なんかこう、生命の気配がするんです。
この冷蔵庫で保管してた野菜で料理すると、マイナスイオンの味しそう。
そんな冷蔵庫がたった¥154,800で買えるらしい。 すごいなぁ。
……この冷蔵庫より、iPhoneの方が高いの?

機能が全く違うのに、金額だけで比較してしまった。
冷蔵庫を見てたはずなのに、心はスマホから逃げられていなかったみたいです。
スマホは“宗派”である
iPhone派とAndroid派は、宗教戦争である。
これはもう、サッカー日本代表と阪神ファンの違いみたいなもので、論理じゃないんです。エモです。感情です。念です。
だって、Androidの人は言うんです。
「カスタマイズが自由」
「機種の選択肢が広い」
「microSDが使える!」
一方で、iPhoneの人は言うんです。
「AirDropあるし」
「カメラ最強」
「iMessageでグループが青くならないと不安になる」
──もう宗教でしょ?
いやいや、落ち着いてください。ちょっと一回、冷蔵庫でも見ませんか。
ここまでくると、もうスマホはただの機械じゃないんですよね。
人と人との関係に近い。もっと言えば──恋人。
朝起きた瞬間から、寝る直前まで一緒にいる。
喜びも、ストレスも、だいたいこの小さな画面と共有してる。
たとえば「恋人を選ぶように」
スマホって、「恋人選び」に似てませんか。
Androidくん。
癖はあるけど、自由で楽しい 。
iPhoneくん。
安心、安定で、実家にも紹介しやすい
どちらも良さがある。
でも、どっちかしか選べない。
しかも、2年くらいで別れることになる(分割払い的な意味で)。
つまり、恋人を選ぶときと同じように、スマホにも「一緒にいて楽しいか」「付き合ってて疲れないか」「課金圧が強すぎないか」を基準にすべきなんですよ。
そう考えると、僕はなんで冷蔵庫を見てたんですかね?
……まぁ、たぶん冷やされたかったんでしょうね、僕の心が。
話をスマホに戻しましょう。
僕、目のつけどころはシャープなので。

センシティブな問題はここからなんですよ。
スマホは恋人選びに似てると思ってたんですが、気がついたら“婚活サイト”みたいな目でスマホを見てる自分がいたんです。
「性格はどうか」「相性はいいか」「2年後に後悔しないか」── もはや恋というより、ライフプランの話です。
そろそろ、スペック表とちゃんと向き合う時間かもしれません。
というわけで、ここからはちょっとだけ真面目に「iPhoneとAndroid、どっちが向いてるのか」を考えてみたいと思います。
実際どっちがいいのか、一応ちゃんと語る
ここからは、あくまで「どっちが優れてるか」じゃなくて、「どっちが向いてるか」という視点で話します。そうじゃないと、また冷蔵庫売り場に逆戻りするんで。
iPhoneが向いてる人
- Mac、iPad、Apple WatchなどApple製品を複数使っている
- 写真や動画をキレイに撮りたい(特に人物)
- スマホの操作に悩みたくない(UIが直感的)
- iOSのセキュリティやサポート体制に安心感がある
- 「とりあえずコレにしておけば失敗しない」って思いたい
要するに、iPhoneは“安心感とシンプルさ”の権化なんですよね。
道に迷ったら、交番に行け。スマホで迷ったら、iPhoneにしとけ。
Androidが向いてる人
- 端末価格を抑えたい(ミドルレンジ機が豊富)
- microSDやUSB-Cなど拡張性を重視したい
- ホーム画面や操作方法を自由に変えたい
- ガジェット好きで、設定いじるのが楽しい
- 人と同じはイヤという反骨心を抱えている
Androidは、“いじれる恋人”なんですよ。ちょっと面倒だけど、付き合うと深い。
「おれ、この機種となら一緒にカスタムROM焼いていける気がする」──そういう世界。
どちらにも言えることも書いておこう。
- 結局LINEは動く。
- TikTokも動く。
- Suicaも使える。
- スマホゲームもだいたい対応してる。
つまり、思ってるより「差は小さい」んです。 むしろ、「差があるように感じて悩んでる時間」のほうが問題かもしれません。
どっちを選んでも、楽しい未来がある。
そう信じて、スペック表にさよならしましょう。
それでも決められないあなたに、冷蔵庫のススメ
スマホを選ぶのに疲れたあなたへ。
冷蔵庫は、静かにそこにいます。
冷やすだけで、文句を言いません。
ノッチもありません。通知も来ません。
冷蔵庫は、裏切らない。
Androidは進化します。iPhoneも進化します。でも、冷蔵庫は、ただ冷やします。
それでいいじゃないか──そう思って、僕はシャープ製の470L・両開きドアを見つめていました。
かっこよかったです。LEDライトで光ってました。たぶん、僕よりハイスペックです。
ちなみに僕は、悩みに悩んで、Androidにしました。
理由は、iPhoneを買うと冷蔵庫が買えなくなるからです。
さすがに“スマホがあっても、牛乳が常温な生活”はちょっとキツい。
スマホはツールです。道具です。
大事なのは、それを使って何をするか。
写真を撮る。誰かに送る。ブログを書く。どうでもいいLINEを送る。
──それを楽しくしてくれるなら、AndroidでもiPhoneでもいいのです。
ちなみに、冷蔵庫はまだ買ってません。
さすがに冷蔵庫ではLINEは送れませんからね。
……いや、もしかしたら、そろそろ冷蔵庫から冷気コメントを送る機能とか、つくかもしれません。
「野菜、しなしなです」
「夜中にプリン食べてたの、知ってます」
「賞味期限って、読めてます?」
──そんな冷たいメッセージを受け取る日が来たら、また記事を書きます。
タイトルはこうです。 「冷蔵庫からのメッセージは、意外と冷たかった」
──またお会いしましょう。